患者申出療養(NCCH1901)
Patient-Proposed Healthcare Services
遺伝子パネル検査による遺伝子プロファイリングに基づく
複数の分子標的治療に関する患者申出療養(NCCH1901)


参加ご希望の方は、主治医の先生にご相談ください。




主治医の先生へ:

患者申出療養(NCCH1901)への参加をご希望の際は、後記の患者選択規準(「適格規準」ならびに「除外規準」)につきまして、必ずご確認をお願いいたします
各規準をご確認後、下のボタンより申込書をダウンロードして必要事項をご記入の上、メール添付にて下記までお送りください。



宛先:東京大学医学部附属病院 ゲノム診療部 NCCH1901担当  メールアドレス:ClinicalGenomics@adm.h.u-tokyo.ac.jp
※添付ファイルには、パスワードの設定をお願いいたします。

申込書のご記載内容を確認させていただき、参加の可否について担当者よりメールでご連絡いたします。
なお、調査・確認の都合上、ご連絡までに数日を要しますが、ご了承のほどお願いいたします。
参加いただくことになった場合は当院での病理検体の確認が必要となりますので、標本をお送りいただく方法等、詳細を追ってご連絡いたします。


-費用について-
・対象薬剤は企業から無償提供になるため無料です。
・但し、患者自己負担額として[ 同意取得時に44,000円、投与開始時に380,000円 ]のお支払いが必要となります。
 ◎この費用は高額療養費制度の対象外となります。
・検査代や入院費用及び対象薬剤以外の処方薬などは通常の保険診療での算定になります。






患者選択規準(NCCH1901 PRT ver.9.0より)


適格規準
1)組織診によって固形腫瘍と診断されている(原発不明がんを含む)
 ※他施設で病理組織検査が実施されていた場合は、病理標本を取り寄せて、実施医療機関の病理診断で規準を満たすことが確認されていなければならない
2)治癒切除不能な進行性(転移性およびまたは局所進行)の病変を有し、以下のⅰ)ⅱ)いずれかに該当する(前治療レジメン数は問わない)
  ⅰ)標準治療(もしくは標準治療に準じる治療)が存在しない
  ⅱ)標準治療もしくは標準治療に準じる治療が存在する場合には、当該標準治療が無効中止または毒性中止された
3)登録時の年齢は問わない。ただし内服製剤の場合は添付文書通りの剤型が内服できること
4)登録前28日以内の造影CTまたはMRI*1 (頭部*2 ・胸部・腹部・骨盤・スライス厚5mm以下)にて腫瘍性病変を確認できる(測定可能病変の有無を問わない)
  *1:造影剤アレルギー、腎機能障害、気管支喘息がある場合には単純CTまたはMRIでよい
  *2:脳腫瘍あるいは脳転移が存在する場合のみ
5)わが国で保険適用済み、あるいは評価療養として実施されている遺伝子パネル検査を受け、actionableな遺伝子異常を有することが判明している
6)当該患者において、actionableな遺伝子異常とそれに基づく治療選択肢を検討したエキスパートパネルの検討結果を証する書類を有している(レポートや、診療録、会議録の写しを含む)
7)研究責任医師あるいは研究分担医師と患者の相談により、治療薬(患者が申出た医薬品)を選定したことについて診療録に記録がされている
8)治療薬について、当該疾患では薬事承認が得られていない(治療薬が患者にとって適応外薬となる)
9)日本国内の医療機関において実施中の企業治験、医師主導治験、先進医療の対象ではない。ただし地理的理由など、これらの臨床試験への参加が困難である正当理由がある場合には本研究へ参加してもよい。その場合には患者登録の際にEDCに理由を記載すること
 ※がんゲノム医療中核拠点病院等に提供されている「C-CAT臨床試験早見表」および別途定める参考手順に則り、当該医薬品を用いた治験および先進医療の有無を確認する
10)以下のすべてについて患者が同意している
  ・がんゲノム情報管理センター(C-CAT)へ患者情報を登録し、本研究のために利用すること
  ・本研究のために収集したデータを、当該医薬品を無償提供した製薬企業に提供すること
11)がん性髄膜炎や症状のある脳転移を有さない
12)定期的な穿刺を要する心嚢液、胸水、腹水の貯留を認めない
13)Performance Status(ECOG)が0または1(なお、15歳未満でECOGによる評価が難しい場合は、機能状態尺度/スコア換算表を用いてECOGの0または1相当であることを確認する)
14)登録日時点で抗がん医薬品(化学療法、分子標的療法、免疫療法、内分泌療法など)の投与や全身麻酔を伴う手術を受けていない(骨転移に対するビスホスホネートやデノスマブなど骨吸収修飾薬は含まない)
15)登録日時点で放射線療法または放射性医薬品(診断を目的とした放射性医薬品を除く)の投与を受けていない
16)登録前14日以内に実施した臨床検査が以下の①-⑥を満たす。ただし、採血日前14日以内に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF製剤)の投与または輸血を受けていないこと
  ① 好中球数≧1000/mm3
  ② 血小板数≧10×104/mm3
  ③ AST(GOT)≦100U/L(肝転移を有する場合は150U/L以下)
  ④ ALT(GPT)≦100U/L(肝転移を有する場合は150U/L以下)
  ⑤ 総ビリルビン≦2.0mg/dL
  ⑥ 血清クレアチニン<1.5mg/dL
  ただし、血清クレアチニン≧1.5mg/dLであってもeGFR≧60ml/min/1.73m2であれば適格とする
 小児(15歳未満)においては以下の基準を用いる
  a)AST≦臨床検査基準範囲上限の3倍
  b)ALT≦臨床検査基準範囲上限の3倍
  c)総ビリルビン≦臨床検査基準範囲上限の1.5倍
  d)血清クレアチニン≦臨床検査基準範囲上限の1.5倍
17)日本の公的医療保険の対象となる患者で研究参加について患者本人から、または、患者が18歳未満の場合には代諾者(原則親権者*)から文書にて同意が得られている
ただし、説明の内容を理解し、同意の意思があっても、神経症状などにより患者本人の署名が困難でありかつ患者本人が希望する場合には、患者本人の同意の確認の署名を代筆者が行っても良い(「代筆者」とは、被験者の配偶者、成人の子、父母、成人の兄弟姉妹、成人の孫、祖父母、同居の親族またはそれらの近親者に準ずると考えられる者の中から患者本人が指名した者とする)
*原則父母、困難な場合は後見人、被験者の配偶者、成人の子、成人の兄弟姉妹、成人の孫、祖父母、同居の親族またはそれらの近親者に準ずると考えられる者の中から患者本人が指名した者



除外規準
1)日常生活に支障をきたす精神疾患または精神症状を合併しており研究への参加が困難と判断される
2)全身的治療を要する活動性の感染症を有する
3)活動性の消化管潰瘍を合併している
4)画像所見または臨床所見により診断された間質性肺疾患もしくは肺線維症の合併または既往を有する
5)画像検査で間質影を有する、または活動性の放射線肺臓炎や感染性肺炎など肺に炎症性変化を有する
6)HIV抗体、HTLV-1抗体、HBs抗原、HCV抗体のいずれかが陽性(HCV抗体が陽性であっても、HCV-RNAが検出されない患者は除外しない)いずれも血液検査による確認を要する
7)HBs抗原陰性で、HBs抗体またはHBc抗体が陽性、かつHBV-DNA定量が陽性(検出感度以下であれば登録可)ただし、B型肝炎ワクチンの接種歴が書面で確認できる場合はHBV-DNA定量を必須としない
8)妊娠中、授乳中(授乳を中断した場合も登録不可)または妊娠している可能性のある女性
9)研究責任医師あるいは研究分担医師が不適格と考える(各薬剤個別の特徴に対して担当医が不適と判断した場合を含む)